シュールストレミング
Hej!
そろそろ日本も寒くなってきた頃でしょうか。こちらは最近急に寒くなって昼間でも10度を下回る日がありますが、私はスウェーデンの乾燥した空気に喉がやられて1週間近く掠れ声なことを除けば元気です。
さて、この前スウェーデン人の友達の家でシュールストレミングを食べてきたので今回はそのときの様子について書こうと思います。
実はスウェーデンに留学が決まったときから、留学中に絶対経験したいもののひとつにシュールストレミングがあったんですが、まさかこんな序盤で経験できるとは思っていませんでした(笑)
そもそもシュールストレミングとはニシンの塩漬け缶詰のことなんですけど、昔はスウェーデン、特に北部は貧しくて食べるものが少なく、保存方法も限られていたので何でもかんでも塩漬けにして保存していたんだそうです。なんでシュールストレミングなんていう食べるのに苦労する食品を作ってしまったんだと最初は思ったんですけど、厳しい環境を生き抜くための知恵から生まれたものだったんですね。
シュールストレミングパーティーを開いてくれた友達の家は郊外にあって家のすぐ裏が空き地だったのでそこで缶を開けました。さすがに都心部で開けると周りへの被害が大きすぎるからなのか、普通シュールストレミングパーティーをするのは田舎の方だけみたいですね。友達の家がある地域も典型的なスウェーデンの田舎町で、駅を降りた瞬間に動物の臭いが…(笑)
電車の窓からも牛が放牧されているところが見えたし、その他はただひたすら森と湖…
余談ですけどスウェーデンの国鉄のチケットを買うときはなるべく早めに買ったほうがお得です。日本と同じ感覚で出発直前にチケットを買ったら前に並んでいた人より10クローナ高くなってて、びっくりして地元の人に何でか聞いたら電車の出発時刻に近づくにつれてチケットの値段が高くなっていくんだとか。1週間前にネットでチケットを買っていたスウェーデン人の友達は私が払った値段の半額で買えたらしいです。しかも日本とは違って電車が指定されているのでチケットに書かれている時間に出発する電車しか乗れないらしく、ホームにダッシュしました。なんか電車の座席、机を真ん中にして4人座れるボックス席で電車というより新幹線みたいだったし…いろいろカルチャーショック!!
さて、話を元に戻して、いよいよシュールストレミングを開けることに!
開ける前はこんな感じ。まぁいたって普通の缶詰です(笑)
開けている最中。水の中で開けるのが正しい(?)開け方なんだとか。
14人くらいの人が集まって真剣な顔で缶詰を開けるところをカメラ構えてじっと見守る光景はなかなかシュールだったはず…(シュールストレミングだけに…笑)
ちょっとだけ蓋が開いた時点で水がブクブクしだしてその場に緊張が走る…!あ、ちなみにこの時点ではまだ何の臭いもしないです。
で、完全に蓋が開くと、
…なんか水が濁って汚い!(笑)
風下に立っていると独特の臭いがするんですけど、思っていたより臭くなかったです。いや、臭いことは臭いんですけど、なんだろう…「わーーーー!」って騒ぐほど臭いわけじゃなくて「あぁ、たしかに臭いね」くらいの臭さ(笑)
「めっちゃ汚いトイレの臭い」って言ってる人もいたんですけど私からしたら普通に魚の生臭さでちょっと拍子抜け(笑)
中はこんな感じ。なんかもっとどろっとしているのかと思いきやそんなことはなくて普通に魚の缶詰って感じでした。
上の写真の魚肉の部分をナイフでこそぎ取って、下の写真みたいにクラッカーの上にバター、ジャガイモ、クリームチーズ、玉ねぎと一緒に乗っけて食べます。
写真だとシュールストレミングが隠れちゃってるんですけどちゃんと中にあります。
で、いよいよ試食のとき…!ちょっとドキドキ(笑)
食べた感想は…
「美味しい!!!」
ちょっとしょっぱいけど普通に魚の塩漬けって感じで本当に美味しかったです。たくさん乗っけなければ臭いも気にならないしお酒のおつまみにいいかもしれないですね。
考えてみれば日本の食べ物って発酵食品多いし日本人意外とシュールストレミング苦手じゃないんじゃない!?とか思ったり(笑)
実際その場にいた日本人ほぼ全員シュールストレミングそれほど臭くないし美味しいって言ってもりもり食べてました。
もしかしたらスウェーデン人の友達の処理の仕方が良くて臭いも味も気にならなかっただけかもしれないですけど…
と、まぁこんな感じで私のシュールストレミング体験は恙無く終わりましたとさ。
ではでは今回はこのへんで。
Vi ses!