ICU生のスウェーデン留学日記

2015年8月からスウェーデンのヨーテボリ大学に交換留学中のICU生。

Swedish Christmas🎄

Hej!
クリスマスも終わり、いよいよ今年もあと少しですね。
私は年末で浮かれすぎてるからもっと気を引き締めろと両親からお説教を食らいました。全くもってその通りですね、はい。
さてさて、前回書いた居住許可カード紛失事件ですが、移民庁に行くには基本ネット上で予約を取ってから行かないといけないので予約を取ろうとしたらなんと一番早くて1月7日じゃないと無理ということで一応予約は取ったものの、さすがに失くしたままそんな長いこと放置してたらまずいだろうということで、今日予約なしで移民庁に行ってきました。案の定警備員さんに予約なしの人の受付時間はもう過ぎたからダメだよと言われて一回止められたんですけど、カード失くしちゃったので緊急の用事です。スタッフに質問だけでもさせてほしいとお願いしたところ案外あっさり中に入れてもらえました。
日本は決まりごとやルールを事前に指示されるのでその通りに従えば大丈夫な代わりにそのルールから外れたことは基本的に対応してもらえない場合が多いですが、こっちは事前の説明が少ない分、交渉次第で臨機応変に対応してもらえることも多いので、どんな場合でもとりあえず話してみて交渉してみることが重要なんだと最近つくづく思います。
ちなみにカードに関しては警察の報告書があるからあとは普通に予約を取って顔写真と指紋を取れば大丈夫みたいです。

と、まぁ居住許可カードに関してはとりあえず大丈夫そう。

ここからが本題。タイトル通りスウェーデン式のクリスマスを経験できたので今回はスウェーデンのクリスマスについて少し書いていこうかなと思います。
そもそもスウェーデンではクリスマス=12月24日で、この日は家族で過ごすのが一般的なんだそうです。なので周りのスウェーデン人の友達はほとんどみんな実家に帰ってしまうのでせっかくスウェーデンに留学に来ていてもスウェーデンの一般的なクリスマスは経験できないなぁと思っていたんですけど、なんと一番仲の良いスウェーデン人の友達が「家族を説得してあなたも招待していいってことになったからよかったらうちに来ない?」とわざわざ誘ってくれたおかげでスウェーデン人家庭でクリスマスを過ごすという貴重な経験ができました!
だいたいどの家でも14時くらいに家族が集まってパーティー開始。手作りのお菓子を食べながらおしゃべりタイム。この手作りお菓子が本当にたくさん用意されていて、しかも全部美味しい!マシュマロとナッツが入ったチョコバーやココナッツの入ったチョコボール、ジンジャーブレッド、ローストアーモンドなどがスウェーデンの代表的なクリスマスのお菓子です。ローストアーモンドはスウェーデンだけでなくヨーロッパではどの国でもクリスマスシーズンに食べられているようで、コペンハーゲンプラハ、ベルリン全てのクリスマスマーケットで売られていました。周りが砂糖でコーティングされていてすっっっごく美味しいです。
あ、もちろんglögg(ホットワイン)も欠かせません。

友達の家ではおしゃべりタイムのあとに早めの夕食を食べたんですけど、夕食前に15時からテレビで放送されるドナルドのアニメを見るのがスウェーデン式クリスマスなんだとか。ちなみにスウェーデンではドナルドダックのことをKalle Ankaと呼ぶらしいです。クリスマスの定番の番組で、子供だけじゃなくて大人も見るんだそうです。日本人が大晦日に紅白を見るような感覚なのかなと思いました。

そして、クリスマスディナーは予想していた通り肉のオンパレード!(笑)
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ローストハム、ミートボール、サラミ、ソーセージ、ランチョンミート…もうとにかく肉!あとはJansons frestelseというニシンとジャガイモのグラタンもスウェーデンのクリスマスディナーには欠かせない料理です。
この料理名、日本語に訳すと「ヤンソン氏の誘惑」っていうんですけどすごい名前ですよね。これはベジタリアンヤンソン氏が美味しそうな見た目と匂いの誘惑に負けて思わず口にしてしまったという話が由来なんだそうです。名前の由来通りめっちゃめちゃ美味しかったです。美味しすぎておかわりしました(笑)
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この写真はパーティーの翌日に日本人の友達と家に招待してくれたスウェーデン人の友達と一緒に作ったヤンソン氏の誘惑。作り方自体はものすごく簡単で、ジャガイモと玉ねぎを細く切ってバターを塗ったグラタン皿の底に敷き詰め、ニシンの塩漬けを上に並べて更にその上にジャガイモと玉ねぎを乗せます。あとは生クリームをグラタン皿の3分の1くらいまで入れて上にパン粉、塩をかけて200度のオーブンで40分焼くだけ。

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これもスウェーデンではポピュラーなデザート。
ところでこれ、何でできているか分かりますか?
実はこれお米なんですよね。私も詳しい作り方は忘れちゃったんですけどお米にホイップクリームとバニラを混ぜたものらしいです。写真のようにベリーソースやジャムと一緒に食べます。味はごはんっぽさはほとんどなくて、ほんのり甘い不思議な味がします(笑)若干チーズっぽい味がするかな…でも一回食べるとクセになる味で私は好きです。

ディナーの後はプレゼント交換の時間。私が家に着いた時には既に大きなクリスマスツリーの下に山のようにプレゼントが置かれていたんですけど、これには誰から誰へのプレゼントなのかが書かれています。そしてサンタ役の人はサンタ帽をかぶり、プレゼントに書かれている名前を読み上げてその人に渡していきます。小さい子は「サンタさんからプレゼントもらったー!!」と言って大喜びしていました。余談ですが、子供が寝ている間に煙突からサンタが入ってきてプレゼントを置いていくというのはアメリカ式みたいですね。スウェーデンでは親がサンタの格好をして直接渡すことも多いと聞きました。…じゃあスウェーデンっ子はサンタさんと触れ合えるのか!

お互いにプレゼントをあげた後はプレゼント交換ゲームをします。
最初のプレゼント交換では名前が書かれていたので誰から誰へのプレゼントなのかがちゃんと分かるようになっていましたが、このゲームではプレゼントには名前が書かれていません。なので誰のプレゼントが誰の手に渡るのか全くわからないわけです。
つまり、スウェーデンでは直接相手にあげるためのプレゼント(家族の人数分)とこのゲームに出すためのプレゼント両方を用意しないといけないんですね。大変ですね。大家族の人とかどうするんだろうか。
ゲームのルールは、2つのサイコロを振って1か6が出たら机の上のプレゼントをどれでも1個選んでもらうことができます。これを順番にやっていって机の上のプレゼントが全て取られてなくなったら今度は時間を決めて(だいたい3分くらい)また同じように2つのサイコロを振ります。1か6が出たら誰でも好きな人からプレゼントを取ることができます。そして時間がきたら、最終的にプレゼントを持っていない人は複数プレゼントを持っている人からプレゼントを分けてもらい全員に平等にプレゼントが行くようにします。ちなみにプレゼントを分けてあげる人はどのプレゼントを自分の手元に残しておくか選ぶことができます。
全員にプレゼントが行き渡ったところでプレゼントを開けます。私は1人用フォンデュセットが当たり、飛び入り参加したのにこんなに良いものを貰ってしまっていいんだろうかと若干申し訳なくなりましたがありがたく頂きました。ちょうどチーズフォンデュしたいと思っていたのでめっちゃ嬉しかったです。

と、まぁこれがスウェーデン式クリスマスの様子です。家の飾り付けが本当に可愛いしツリーは大きいし海外の映画でよく見るようなクリスマスの様子そのものでした。
日本ではクリスマスってそこまでいうほど重要なイベントって感じではないんですけどスウェーデンではクリスマスは家族と一緒に過ごす大切なイベントで、飾り付けから料理から全て家族みんなでやります。
家の飾り付けをして伝統料理を作って家族揃って定番のテレビ番組を見ながらゆっくりくつろぐ。まさに日本のお正月みたいな感じですね。
日本のクリスマスはどんな感じなの?といろんなスウェーデン人に聞かれるのでクリスマスケーキ食べたりケンタッキーフライドチキンのCMが流れるとクリスマスだなって思うよと言うと必ず驚かれるし笑われます。「ケーキ!?チキン!?ていうかなんでKFC!?!?(笑)」みたいな。
こんなに肉ばっかり食べるのにこっちの人は鶏肉は食べないんですよね。クリスマスケーキなんてものも存在しません。日本のアニメを見るとクリスマスのシーンでは必ずと言っていいほど骨つきのチキンとクリスマスケーキが食卓に並んでいる様子が描かれていて、それは日本人にとってはごくごく自然なものなのにスウェーデンでは全く違うというのは面白いですよね。
ていうか日本人のクリスマス=チキンとケーキって完全にメディアの影響だよなと改めて思いましたね。

あー年内に旅行の記事を書くのは無理かな…うーーーーん…まぁ忘れないうちに年内にもう一回くらいは更新したいなと(笑)

それでは、Hej då!